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「くわいチップス
(藻塩味)」開発秘話

こうして始まった。
『くわいチップス(藻塩味)』の開発

30年程前までは、いたるところに「くわい畑」が見られた福山市新涯町。夏には水を張った畑の上を吹き抜ける風に、心地よさを感じていたものです。また、少々うるさいカエルの鳴き声も今では懐かしい思い出です。

ですが、時が経つにつれ「くわい畑」は徐々に姿を消し、生産量も減少しています。最も大きな理由は、栽培に人手がかかるということ。種の植え付けや、寒い冬に行う水田での収穫は機械ではなく人力で行うため、後を継ぐ担い手が少ないのです。

福山市

このまちで50年以上「くわい」栽培を続けている私たちは考えました。
後継者がいない畑を引き継ぐことに加えて、宮地農園の礎をつくった、村上哲三が情熱を傾けてきた「くわい」を守るために、私たちになにができるのか。

辿り着いた答えは、「『くわい』のおいしさをより多くの方に知っていただくこと」でした。

おせちの一品「くわいの煮物」以外にも、福山市には「くわい」を油で揚げていただく習慣があり、私たちにとってはとても馴染みのある食べ方。揚げたときの香ばしさも、あとを引くおいしさもよく知っています。

「これなら、季節問わず、地域問わず、手軽に『くわい』のおいしさを知ってもらえるはず。」
こうして、宮地農園の『くわいチップス』開発がはじまったのです。

家族の協力で実現した商品化への道

私たち宮地農園による『くわいチップス』の開発。
まずは順を追って、完成までの流れをイメージしました。「くわい」をスライスして、揚げて、味付けをして、包装する。そうすると直感的に思ったんです。「これはできる!」と。

というのも、宮地農園には、家族が経営する「株式会社佑善」というグループ会社があります。食品加工を専門にしており、数ミリ単位での野菜のカットも可能。もちろん、「くわい」をチップスにするためのスライスもお手のものです。さらに、シーズニング(味付け)や包装の技術もあります。

くわいチップス

「揚げる」工程をお付き合いのある業者に依頼すれば、『くわいチップス』の完成はそう遠いものではなかったのです。

この土地で丹精込めて栽培、収穫した100%宮地農園産の「くわい」を、私たち家族の手で商品にできる。 『くわいチップス』をつくるのは私たちの役目なのかもしれない、そう思った瞬間でした。

そこからは一気に商品化へと加速です。
皮は残すのか、スライスの厚みをどうするのか、揚げる時間の長さは?

細かい設計を立てていく中で、もっともこだわったのは「くわいらしさ」を残すことでした。噛んだ瞬間の甘み、噛むほどにじんわりと広がる程よい苦味を感じていただくために、厚みや揚げ時間を細かく調整し、試作を繰り返しました。そうして辿り着いた理想のかたち。

さて、ここからは味を決める作業です。

一枚のチップスを指でつまんでいる様子

味を決める、海人の藻塩との出会い

「くわいらしい」甘みや程よい苦味を堪能するには、「塩」が一番。
「くわい」を揚げたとき、シンプルに「塩」のみでいただいている私たちは、そう感じています。『くわいチップス』を食べていただくなら、私たちがこれまで食べてきた味でお届けしたい。その想いから、「塩味」で商品化することに迷いはありませんでした。

とはいえ、商品にするならその「塩」にもこだわりたい。世の中のありとあらゆる種類の中で、どれが「くわいらしさ」を引き出すのに最も適しているのか。それからは、来る日も来る日も『くわいチップス』に様々な「塩」をかけ、試食を続ける日々。

塩をスプーンですくっている写真

ですが、どれも決め手に欠ける状況が続きました。おいしいのに、なにかが足りない。余韻のようななにかが。
そしてふと気づきました。足りないものは「旨み」だということを。私たちが求めていたのは、塩味の後に余韻のように広がる旨み。甘みや苦味も確実に押し上げるような旨みだったのです。

そんなときに偶然手にしたのが、同じ広島県の上蒲刈島でつくられている「海人の藻塩」でした。

瀬戸内海の海水と海藻を煮詰めてつくられた、「まろやかな海の旨み」を味わえる究極の「塩」です。灯台下暗しとはこのこと。「旨み」を謳う「塩」はとても身近なところにあったのです。

試してみると、これがとびきりおいしい。藻塩の塩味と旨みが「くわいらしい」甘みと程よい苦味をワンランク上の味わいに押し上げ、後に広がる旨みがとにかく圧倒的。

私たちが求めていたのは、まさにこの味。「くわい」と「藻塩」の相性は群を抜いていました。完成です。こうして、宮地農園がめざしていた『くわいチップス』がついに誕生しました。

塩をスプーンですくっている写真

そして完成した『くわいチップス(藻塩味)』

素材は100%宮地農園で栽培した「くわい」。皮は荒削りで、スライスの厚みはあえて3mmに。これは、ザクっとした食感と、噛んだ瞬間の甘み、噛むほどにじんわりと広がる程よい苦味を感じていただくためです。

要となる味付けには、瀬戸内海に浮かぶ上蒲刈島で丹精込めてつくられた「海人の藻塩」を使用。まろやかな塩味と天然の旨みが「くわい」の味わいをぐっと押し上げています。

水野勝成公の銅像

1つ食べると2つ、3つとついつい手が伸びてしまう『くわいチップス』。
おやつとしてもおつまみとしても、きっと皆さんを夢中にさせる新感覚のおいしさです。

パッケージにもこだわりました。
ベースの色は、サファイヤとも称される「青くわい」の深い青色に。「くわい」のイラストと併せて、畑に張った水に浮かぶ花と葉も描いています。

宮地農園でいきいきと育つ「くわい」の姿を思い浮かべていただきたいと想い、デザインしました。

水野勝成公の銅像

私たち宮地農園は、『くわいチップス』を一人でも多くの方に手にしていただきたい、味わっていただきたいと思っています。同時に、そのおいしさを育んでいる福山市に、思いを馳せていただければと思っています。
そしていつの日か、皆さんが「くわいのまち、福山」に足を運んでくださったら、これほど嬉しいことはありません。

くわいチップス(藻塩味)
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